人生の曲がり角

なにが楽しくて、気張っているのか。

私がライターになったばかりの頃、書いても書いてもお金になりませんでした。

 

毎日疲弊するほど書いてもらえたお金は、1ヶ月でたった3万円。

 

自営業で初月から3万円も稼げたんだから万々歳じゃん!と自分に言い聞かせるのに必死で、本当は「こんなものなら嫌でも雇われた方が楽だ」と心のどこかで思っている自分がいました。

 

私には長らく同棲している彼がいますが、財布は完全に別。

養われることも養うこともなく「お互いが自立して付き合えないなら、別れるだけ」という考えです。

 

焦りはだんだんと増してきて、日ごとに空回りを続けていました。

 

パソコンでワードを開くのさえ苦痛になり、なんのためにライターを始めたのかすら分からなくなりました。

 

それでも人に自分を紹介するとき「フリーライターをしています。」と言うと、人は「すごいね!フリーなんて尊敬する!」と言います。

そこで謙遜するのも嘘をついているようで嫌な気持ちになり、本当は今すごく苦しいんだと誰かに聞いてほしい気持ちでいっぱいでした。

 

ですが、沖縄にはそんな友達はいません。

カフェでお茶をして弱音を吐ける友人はみな、1500キロも離れた東京にいました。

 

■『いつでも辞められる、いつでもやり直せる』に救われた。

 

私の彼は本当にびっくりするくらいお気楽で、口癖は「なんとかなるよ」です。

私が自営業を始めると言ったときは自分のことのように喜び、開業届を出した日にはケーキを買ってきてお祝いまでしてくれました。

 

だからこそ、1番弱音を吐きたくない相手でもありました。

遠く離れた場所で応援してくれている家族や友人よりも、近くで応援してくれている彼にはどんな弱みも見せるわけにはいきませんでした。

 

「上手くいってるよ」という嘘は自分を苦しめるだけだったのに、そう言って笑うしかなかった自分の弱さにまた腹が立ちました。

 

でも、そんな嘘は長く持ちません。

心をごまかすことはできても、体は正直で突然涙が止まらなくなりました。

 

「いつでも辞められる、いつでもやり直せる」と彼は言いました。

 

「嫌ならやめたらいい。無理に続けることはない。仕事はほかにもたくさんあるよ。でも好きでやってるんでしょう?」

 

胸に刺さりました。

 

誰に言われたわけでもなく、誰に決められた道でもない。

自分で選択して自分で歩き始めたのに、なにをこんなに気張ってるの?

 

いつでも辞められる、だから今は今できることを全力でやったらいい。

 

それだけ。

 

■そして無謀に思えた沖縄と東京を行き来する生活を始めた。

 

私が沖縄に移住したのと時を同じくして、祖母の入院生活が始まりました。

誰よりも愛して誰よりも大切に思っていた祖母の命の灯が、消えかかっている。

 

 

「そうだ、私はフリーなんだ。どこで仕事をしていたっていいんだ。」

 

正直、しんどいです。

沖縄と東京は思っているよりも離れているし、飛行機代も当時の私の給料でまかなうのは厳しいものがありました。

それでも「フリー」という言葉の意味は、きっとこのためにあると確信しました。

 

祖母の家に泊まり、祖母の隣で仕事をする。

落ち着いたら沖縄へ帰り、母からの連絡でまた東京に戻る。

 

いつからかそんな生活に誇りを持ち、楽しみ始めている自分がいました。

 

祖母の病状は良いとは言えませんでしたが、それでもそばにいられる幸せとそんな生活を送れる職に就けたことに感謝しました。

 

■結局もがくだけ無駄、だったら散歩でもすれば状況は快調に向かう。

 

滑り出しは良いとはいえなかった沖縄移住。

仕事も私の人生も、すべてが良いとはいえなかった1年間でした。

 

そんな生活の中で「もがくだけ無駄」ということを嫌というほど学びました。

今していることで状況が良くなるわけでもないのに、今更もがいてどうすると開き直ることの良さにも気付きました。

 

私はあれから思い悩み始めると、歩くようにしています。

家の前のバス停ではなく少し離れた場所で降りて家まで歩く時間を作ったり、明日晴れると分かったらいつもより早く起きて散歩をする。

好きな音楽を聴きながらただボーっと歩くことは、私から気張ることを遠ざけてくれます。

 

自分からつかみ取りに行くより、チャンスにこちらへ来させるようにする。

 

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隙のない人間に、チャンスや運が入り込む余地はありません。

いつでもチャンスや運が入り込めるように「わざと隙を作っておく」ことが何よりも大切です。

 

映画の中の成功者がいつしか転落していくのは、隙がなくなるから。余裕がなくなっていくから。

 

今日も笑ってお気楽に、なんとかなるよで明日も大丈夫☻